ライターになるには? その2

プロが語るライター業

ライターになるには」という記事を書いておきながら、読み返してみたら「フリーライターへの道」しか書いていませんでした。自分がそうだから…ということもあるのですが、それにしてもあんまりです。そこで思い直してあらためて、フリー以外のライターへの道筋を考えてみることにします。

1.ライターの求人に応募する

最も安定感のあるルートです。新卒でも中途でも、モノ書きを志すなら「書くこと」を仕事として覚えるのが近道です。たとえ安くても給料をいただきながら仕事を実地で覚えられるのですから、これほど効率の良いことはありません。勤務先としては編集・制作プロダクション、出版社、ゲーム会社、ウェブコンテンツ制作会社などでしょうか。これらの会社では編集者を社内に置き、デザイナーやライターは外注、という形をとっていることも多いので、ライターとして採用されても書き仕事だけに没頭できるとは限りません。しかし編集仕事は経験しておくと必ず後で役立ちます。仕事の全体像を把握するという意味でも、将来の自分の肥やしになるはずです。

2.スクールに通う

基礎から実力を身につけるにはこれでしょう。時間とお金に余裕があるなら、このルートを選ぶのも良いかもしれません。4年生大学をはじめ、短大、専門学校、社会人でも通えるスクールなど、ニーズに合わせてスタイルもさまざま。質や内容についてはここでは触れずにおきますが、作文のテクニックだけでなく仕事の流れや打ち合わせの要点など、実践的な授業内容を持つところも少なくないようです。卒業後の就職や仕事の斡旋についても有利でしょう。ただライターは医師や看護師、美容師のように、資格が設定されているわけではありません。スクールを出たからといってすぐに一人前の仕事を取れるというわけではありませんから要注意です。

3.身の回りで「書き仕事」を探してみる

すでに会社にお勤めの身であれば、自分の周りに書き仕事が転がっていないか、探してみてはいかがでしょう。たとえば業界団体が発行している会報誌や業界向けの新聞・雑誌、ウェブ記事。いわば身内向けの媒体ですが、こうしたところでは記事を執筆してくれる業界人の起用に苦労していることも多いようです。また業界から一般市場に向けて情報発信しているウェブサイトなどがあれば、製作部なり編集部なりに問い合わせてみるのも良いでしょう。「業界内の事情をよく知っている」というのは、それだけでライターとしての価値ですし、特定の分野に特化したテクニカルライターと呼ばれる人たちの多くは、こうしたルートでライターになっているはずです。本業に影響しない範囲でその価値を利用し、書く練習を重ねていきましょう。

 

別記事でお話ししたもの以外で、ライターになるための方法というと、これくらいでしょうか。ただ書き仕事を手がけるようになってから、その先をどのように広げていくかということになると、また別の話になります。出版社やプロダクションに勤めていれば、そうした心配はありませんが、フリーとしての独立を目指す、あるいはすでにフリーとして活動しているならば、仕事の取り方、増やし方も考えていかねばなりません。そのあたりはまた別記事でお話しすることにしましょう。

 

 

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